うまくいかないレッスンへの対処

Q&Aハル監修: 上野目 泰之3

レッスンがうまくいかない時に、原因を切り分けて落ち着いて立て直す考え方と手順を、教える側の視点もふくめてやさしく解説します。

結論:うまくいかない原因を切り分け、ひとつずつ直すと立て直せます

レッスンがうまくいかない日は、だれにでもあります。大切なのは、自分を責めることではありません。「何が、どこで、つまずいたのか」を切り分けることです。原因が見えれば、直し方も見えてきます。

まず「うまくいかない」を分けて考える

「うまくいかない」と一言で言っても、中身はいろいろです。次の3つに分けてみましょう。

  • 伝え方の問題:言葉が相手に届いていない
  • 進み方の問題:内容がむずかしすぎる、または簡単すぎる
  • 関係の問題:相手がきんちょうしている、安心できていない

どこでつまずいたかが分かると、次の一手が決まります。まずは深呼吸して、3つのどれかを考えてみてください。

その場でできる、立て直しの手順

うまくいかないと感じたら、無理に進めないでください。立ち止まる勇気が、結果として近道になります。

  1. 手を止めて、相手に聞く:「今、どこが分かりにくいですか」とたずねる
  2. 一段やさしくする:今より小さな目標に切りかえる
  3. できている所をほめる:1つでよいので、できた点を言葉にする
  4. 時間を区切る:「あと5分やってみましょう」と短く区切る

相手が「分からない」と言えるふんいきを作ることが、いちばん大事です。

自分を整えることも、立て直しの一部

うまくいかない原因が、教える側の体調や気持ちにあることもあります。声がかれていたり、つかれていたりすると、説明もうまくいきません。

  • 前の日によく眠る
  • レッスンの前に水を飲む
  • 声を使いすぎたら休ませる

なお、のどに痛みや強い不調が続くときは、無理をしないでください。早めに耳鼻科などの専門機関へ相談してください。

教えるときに役立つこと

うまくいかないレッスンは、教える人にとって学びの宝庫です。失敗を「次への材料」と考えると、力がついていきます。

おすすめは、レッスンのあとに短いメモを残すことです。

  • 今日うまくいかなかった場面
  • そのときに試したこと
  • 次に変えてみたいこと

この3行メモを続けると、自分の「直し方の引き出し」が増えます。うまくいかない日を記録に変える人ほど、教える力が育ちます。一人で悩まず、仲間や先輩に相談するのも、りっぱな対処法です。

さいごに

うまくいかないレッスンは、失敗ではありません。原因を切り分けて、ひとつずつ直していく練習の場です。今日の「うまくいかない」が、明日のあなたの強みになります。

声を教える仕事に向いているか気になった方は、適性診断で確かめてみてください。あなたの今ある強みが、きっと見つかります。

よくある質問

レッスン中に頭が真っ白になったら、どうすればいいですか
まず手を止めて、相手に「今どこが分かりにくいですか」と聞いてみましょう。一段やさしい目標に切りかえると、落ち着いて立て直せます。
毎回うまくいかなくて自信がなくなります
うまくいかない日はだれにでもあります。レッスンのあとに3行のメモを残し、次に変える点を1つだけ決めると、少しずつ直し方が身につきます。一人で抱えず、仲間に相談するのも有効です。
生徒さんがきんちょうしている時の対処は
できている所を1つほめて、安心できるふんいきを作りましょう。時間を短く区切ると、相手の気持ちも軽くなります。