英語の歌をきれいに歌うコツ

やり方カンタ監修: 上野目 泰之4

英語の歌は「母音をのばし、子音は次の音にあずける」だけで、ぐっとなめらかに聞こえます。

まず結論:英語の歌は「母音をのばし、子音は次の音にあずける」と急にきれいになります

英語の歌がうまく流れないとき、原因の多くは子音の置き場所です。
英語は語の終わりの音(子音)がはっきりした言葉です。
そこで母音をたっぷりのばし、子音はギリギリまで遅らせて次の言葉の頭にそえると、流れと聞きとりやすさが両立します。
この記事は、その一点だけをやさしく説明します。

なぜ英語の歌は流れにくいのか

英語には、日本語にない「あいまいな母音」があります。
「the」や「about」の最初の音は、力を抜いた弱い母音です。
これを日本語のはっきりした「ア」に置きかえると、歌が固くなります。

もうひとつの壁が「r」の音です。
アメリカ式は母音のあとの r を軽く出します。
イギリス式(クラシックでよく使う発音)は母音のあとの r を出さず、前の母音をのばします。
どちらにするかを先に決めておくと、声がぶれません。

語の終わりの子音も、英語ならではの課題です。
「night」の「t」、「love」の「v」のような音です。
これを早く出しすぎると、母音が切れて歌がぶつ切りになります。

どうすればきれいにつながるのか

コツは「子音をおそく出す」考え方です。
ひとつの言葉のおわりの子音を、できるだけ遅らせます。
そして次の母音の入り口に、軽くのせます。
こうすると母音と母音がつながり、なめらかに聞こえます。

母音で終わる言葉と、母音で始まる言葉が続くときも同じです。
たとえば「all of it」は、音をつなげて読むと自然になります。
言葉と言葉のすきまを、子音でそっと橋わたしするイメージです。

「l」の音にも明るい形と暗い形があります。
言葉のおわりの「l」は、こもりやすい音です。
クラシックでは、ここを明るい「l」に近づけると声がにごりません。

すぐ試せる手順

  • 歌詞をゆっくり声に出し、語の終わりの子音に印をつける
  • 母音だけで一度歌い、流れと音程をたしかめる
  • 子音を「次の音の頭」に置きなおして、もう一度歌う
  • r を出すか出さないか、曲ごとに決めておく
  • 録音して、子音が母音を切っていないか聞き返す

この順番なら、むずかしい理屈がなくても少しずつ整います。

教えるときに役立つこと

教える相手には、まず母音だけで歌わせると伝わりやすいです。
子音をいったん外すと、流れの問題か音程の問題かが見分けられます。
「子音は次の音にあずける」という一言は、合言葉として覚えてもらいやすいです。

直しすぎないことも大切です。
発音を細かく直すほど、声がこわばる人もいます。
ひとつのレッスンで直す点は、一つか二つにしぼると定着します。

体の使い方には個人差があります。
のどに痛みや強い不調があれば、無理をさせず専門の機関へ相談をすすめてください。
教えるとは「できることを少し増やす」手助けだと考えると、相手も安心します。

適性をたしかめてみませんか

ここまで読んで「人に教えるのは向いているかも」と感じたら、その感覚は大切なヒントです。
気軽な気持ちで、適性診断で確かめてみてください。
今のあなたの強みと、これから伸ばせる点が、やさしく見えてきます。

よくある質問

英語の発音に自信がなくても歌えますか
はい、歌えます。完ぺきな発音より、母音をのばして子音を次の音にそえる流れのほうが、聞きとりやすさに効きます。まずは母音だけで歌い、あとから子音を置きなおすと、無理なく整います。
アメリカ式とイギリス式、どちらで歌えばよいですか
曲に合わせて先に決めるのがコツです。ポップスやミュージカルはアメリカ式、クラシックの英語歌曲はイギリス式が選ばれやすいです。大切なのは、一曲の中で出し方をそろえることです。
歌うとのどが痛くなります。どうすればよいですか
発音の前に、まず無理をしないことが大切です。痛みや強い不調が続くときは、自己判断で続けず、専門の機関へ相談してください。発音の練習は、声がらくに出る範囲で少しずつ進めましょう。

参考にした一次情報

  • MUSEION 声楽用語事典(発音(英語)の章)