デジタル教材づくりの基礎

やり方レック監修: 上野目 泰之3

動画やPDFなどのデジタル教材を、稼ぎ方ではなく「小さく作って続ける構造」から、やさしく解説します。

結論:教材づくりは「収入の魔法」ではなく、教える時間を増やす土台です

声の仕事で「デジタル教材」をつくる人が増えています。動画や音声、PDF などを、ネットで使える形にしたものです。

大事なことを先に言います。教材は「作れば自動でお金が入る」ものではありません。教材は、毎回ゼロから説明する手間を減らし、教えることに集中するための道具です。

収入には幅があり、働き方で大きく変わります。だから今日は、稼ぎ方ではなく「つくり方の構造」を順番に整理します。

デジタル教材ってなに?

デジタル教材は、紙やレッスンの中身を、ネットで使える形にしたものです。

  • 発声のやり方を写した短い動画
  • お手本の声を録った音声
  • 練習メニューを書いた PDF
  • いくつかの動画をまとめた、オンラインの学びの場

ふだんのレッスンで「いつも同じ説明をしているな」と感じる部分。そこが、教材にしやすい場所です。

まずは1本だけ作ってみる

最初から大きな教材を目指すと、たいてい止まります。小さく1本だけから始めるのが続くコツです。

  1. テーマを1つに絞る — 「腹式呼吸の練習」のように、内容を1つにします。
  2. 3分から5分でまとめる — 短いほうが、見る人も作る人も楽です。
  3. スマホで録る — 高い機材はいりません。明るい場所と、静かな部屋があれば十分です。
  4. 一度、自分で見直す — 声は聞き取れるか、話は分かりやすいかを確かめます。

この4つを1周するだけで、「作れる」という感覚が手に入ります。

続けるための「型」を持つ

教材は、1本作って終わりではありません。同じ型をくり返すと、だんだん楽になります。

  • 話す順番をいつも同じにする(あいさつ→今日のテーマ→練習→まとめ)
  • ファイルの名前のつけ方を決めておく
  • 1か月に1本など、無理のないペースを決める

型があると、毎回まよわずに作れます。作る速さより、止まらないことが大切です。

料金と続け方の「構造」で考える

教材を有料で配るとき、値段は気持ちで決めないほうが安全です。順番で考えます。

まず、教材を作るのにかかった時間を思い出します。次に、その内容がふだんのレッスン何回分にあたるかを考えます。そして、近くのサービスやネットの相場と見くらべて調整します。

安くしすぎると、たくさんの人に届けないと続きません。すると一人ひとりへの手当てがうすくなります。ねだんは「自信」ではなく「続けられるか」で決めると考えると、ぶれにくくなります。なお、ここでの金額は人それぞれで、ここでは具体的な数字は示しません。

教えるときに役立つこと

教材づくりは、そのまま「教える力」をきたえてくれます。

動画にするには、自分の説明を短い言葉に言いかえる必要があります。この作業が、レッスンの説明もうまくします。伝わる順番を考える練習になるからです。

さらに、教材があると、生徒さんは自分のペースで復習できます。レッスンの時間は、その人だけの細かい直しに使えます。教材は先生の代わりではなく、先生の時間を増やす助けになります。教える道に進みたい人にとって、よい入り口です。

体のことだけは、無理をしない

声を録るとき、長く話して、のどがつかれることがあります。

休みながら、少しずつ進めてください。もし痛みや、強い不調があるときは、自分で判断せず、専門の医療機関へ相談してください。声は大切な道具です。

さいごに

デジタル教材は、特別な才能がなくても、小さく始められます。1本作るところから、教える力は育ちます。

「自分にも向いているかな」と感じたら、まずは適性診断で、いまの自分に合う進み方を確かめてみてください。

よくある質問

教材を作るのに、高い機材はいりますか?
いりません。まずはスマホで十分です。明るい場所と静かな部屋があれば録れます。機材は、続けてみてから少しずつそろえれば大丈夫です。
教材を作れば、それだけで収入になりますか?
自動で収入になるとは言えません。収入には幅があり、働き方で変わります。教材は「教える手間を減らし、時間を増やす道具」と考えると、役立て方が見えてきます。
何から作ればいいか分かりません。
ふだんのレッスンで「いつも同じ説明をしている」と感じる部分を1つ選んでください。そこを3分から5分の短い動画にするのが、続けやすい始め方です。