スクールと独学、どちらで学ぶ?

解説みお監修: 上野目 泰之4

スクールと独学はどちらでもプロを目指せます。30秒の自己チェックと混ぜ方のコツで、あなたが止まらず続けられる入口を一緒に見つけます。

結論:スクールも独学も正解。決め手は「あなたが止まらず続けられるか」です

ボイストレーナーを目指すと、ほぼ全員がこの分かれ道で立ち止まります。スクールに通うか、独学でいくか。

先に答えます。どちらでもプロにはなれます。声を教える仕事に、国の免許や必須資格はありません。「この道しか認められない」というルールはないのです。

だから比べるべきは「どちらが上か」ではありません。あなたがどちらなら続くか。ここだけです。

スクール向きか、独学向きか。30秒の自己チェック

迷ったら、まず次の問いに答えてみてください。「はい」が多いほうが、いまのあなたに合う入口です。

  • 締め切りがないと、つい後回しにしてしまう → スクール向き
  • 質問する相手がいないと、不安で前に進めない → スクール向き
  • 自分でテーマを決めて、深く掘るのが好き → 独学向き
  • 平日夜や早朝など、決まった時間を取りにくい → 独学向き

完全にどちらか、と割り切れなくて大丈夫です。多くの人は、どちらにも丸がつきます。その混ざり具合が、あとで効いてきます。

スクール:道すじとお金・時間をひきかえにする

スクールの核心は、順番が決まっていることです。何を、どこまで、どの順で学ぶか。教える人が用意してくれるので、回り道が減ります。

  • 疑問をその場で聞ける
  • 自分の声を、その場で直してもらえる
  • 同じ志の仲間ができる

ひきかえに、費用と時間がかかります。月に何回・いくら・どこで通うかを契約前に書き出し、半年つづけられるかを冷静に見てください。

独学:自由とひきかえに「自分を客観視する力」が要る

独学の核心は、ペースが自由なことです。深夜でも休日でも、好きな分だけ進めます。本や動画だけなら、費用も大きく抑えられます。

弱点は一つ。自分の声を、自分の耳だけで正しく判断するのは難しいことです。まちがったクセに気づかないまま固まってしまう例は、とても多いのです。

そこで効くのが、この三つです。

  • 練習を必ず録音し、翌日あらためて聞き直す
  • 学んだ理屈を、家族や友人に声に出して説明する
  • 三か月に一度だけ、レッスンやレッスン体験でプロの耳を借りる

つまり独学とは「完全に一人」という意味ではありません。ふだんは自力、要所だけ他人の耳。この混ぜ方が、いちばん遠くまで続きます。

のどに痛みや声がれが出たら、練習より先に休む

練習中、のどに痛みを感じたら、その日はすぐにやめてください。声がれが何日も続くときも同じです。むりに出し続けると、声をいためる原因になります。

痛みや強い不調が引かないときは、自分で直そうとせず、耳鼻咽喉科など専門の医療機関に相談しましょう。これはスクールでも独学でも変わらない、最優先の約束です。

いまの学び方えらびは、未来の「指導の引き出し」になる

将来あなたが教える側に立つと、この回り道がそのまま武器になります。生徒もタイプが分かれ、引っぱってほしい人も、自分で考えたい人も来るからです。

両方の学び方を体で知っていれば、相手ごとに渡す言葉を変えられます。

  • 迷いやすい生徒には、次の一歩を具体的に示す
  • 自分で進みたい生徒には、考えるヒントだけ渡す

「自分はこう学んで、ここでつまずいた」という記憶は、教える日のいちばん太い引き出しになります。

あなたの入口は、たぶんもう半分決まっています

スクールか独学か。正解は人それぞれで、しかも途中で混ぜていいものです。

上の自己チェックで丸が多かったほうが、いまのあなたの入口です。それでも決めきれないなら、適性診断を試してください。学び方のクセや続けやすい型を、いくつかの質問から一緒に見立てます。迷いを抱えたままにせず、まず現在地を確かめるところから始めましょう。

よくある質問

ボイストレーナーになるのに資格は必要ですか?
いいえ。声を教える仕事に、国の免許や必須資格はありません。だから学び方も自由に選べます。大切なのは、自分が続けられる方法を選び、学びを止めないことです。
独学とスクール、どちらが自分に向いているか分かりません。
簡単な見分け方があります。締め切りや質問相手がないと進めないならスクール向き、自分でテーマを決めて深掘りするのが好きなら独学向きです。多くの人は両方に当てはまるので、ふだんは独学・要所だけプロの耳を借りる混ぜ方も有効です。
練習中にのどが痛くなったら、どうすればいいですか?
すぐに練習をやめて休んでください。声がれが続くときも同じです。痛みや強い不調が引かないときは、自分で直そうとせず、耳鼻咽喉科など専門の医療機関に相談しましょう。